平成23年3月6日  オペラ「アイーダ」 鑑賞

昨日、滋賀県琵琶湖ホールでヴェルディ作曲の壮大なオペラ「アイーダ」を鑑賞してまいりました。
琵琶湖ホールは十数年前に大津市の琵琶湖湖畔に建設された関西を代表するコンサートホールです。湖に面した全面ガラス貼りホールからは、春まだき琵琶湖の風景を眺めながら開演を静かに持ちました。
さざなみの立つ琵琶湖水面を眺めているとフト、あの平 忠度が詠んだ「さざなみや志賀の都は あれにしを 昔ながらの 山桜かな」の歌などが思い出され、遠い昔に想いを馳せ感傷に浸っていました。

「サンドイッチでも・・・」とコーヒーショップに入ると、思いがけなく関西音楽界の大御所(元大阪音楽大学教授・武庫川女子大学音楽部学部長 等)田原祥一郎先生・浅井康子先生ご夫妻にばったりお会いしました。
「先生! お久しぶりです! 病状いかがですか? 先生の携帯もご自宅も電話通じず、ご無沙汰しております。」
「いやっ! そうでしたか。おかげでまあまあ安定しています。」
田原祥一朗先生は数年前より足の筋肉が退化する難病に罹り、車椅子生活を余儀なくされています。お弟子さんにも手伝ってもらって来場されたようです。
「先生方は招待席ですよね。また改めて、気候良いときにお食事会でも!」と約束して別れました。
ずっと体調を心配していた先生のお元気そうなご様子に安堵し、一日中晴れやかな気持ちでした。

さて、大ホールは満席。今回の出演者は・・・アイーダ役が関西ソプラノ歌手No.1との評判の並河寿美さん、ラダメス役のテノールは永田峰雄さん(活動の場をヨーロッパに移して、賞を総ナメにし大活躍中とのこと)、アムネリス役はメゾソプラノの小山由実さんという一流の歌手ばかり。
声に張りがあり、伸びやかですし、それに音程も、さすがに上手い! と素人の私も感激しました。
バックに100名の大合唱団、そして谷桃子バレエ団の皆さんの幻想的な踊り、そして神奈川フィルハーモニー管弦楽団(指揮 沼尻竜典)の熟達した演奏が一体となり、「アイーダ」ならではの迫力あるオペラを満喫できました。
これだけのオペラ鑑賞ですので観客ももっと服装に気を遣って欲しかった、と思いました。
(ヨーロッパではタキシードやイヴニングドレスで着飾って聴きにきていますが・・・)


- 合唱団の練習指導役のピアニスト、佐藤明子さんからのメール -
「アイーダをお越し頂いて有難うございました。とにかく出演者の数が半端じゃなかったですね。楽屋裏の混雑も尋常じゃなかったです。私は当日は字幕を出していました。」


りっぱなパンフレットに「アイーダ」の要を得たあらすじが記載されていましたので、転載させていただきます。





〜 第一幕 〜

  古代エジプトの首都、メンフィスの王宮広間。神官ランフィスからエチオピア軍との戦闘が近いことを聞き、エジプト軍の将軍ラダメスは、迫る戦闘へと気持ちを浮き立たせつつ、恋仲であるエチオピア人の奴隷アイーダへ思いをはせる。彼に恋している王女アムネリスがそこに現れ、さらにアイーダが加わり、自分たちの思いを隠そうとするラダメスとアイーダ、暴こうとするアムネリスの間で緊張した心理戦が展開される。そこヘエジプト王がランフィス他の臣下を従えて登場、到着した使者がエチオピア軍の接近を告げる。敵軍の将が国王アモナズロだという知らせに、実は彼の娘、エチオピア王女であるアイーダは心中激しく反応する。
ネメシス神の神託により、ラダメスはエジプト軍の司令官に任命され、エジプトの人々は興奮して戦士たちの武運を叫ぶ。しかし皆がいなくなったのち、アイーダは恋人への思いと祖国への忠誠心の間に引き裂かれ苦しむことになる。神殿では、巫女たによる式典が行わ九、皆で戦争への神の加護を祈る。
 



〜 第二幕 〜

  王女アムネリスの部屋。アムネリスは女奴隷たちにかこまれ、凱旋祝賀への身支度している。暗い顔してあらわれたアイーダに、アムネリスは「ラダメスは死んだ」という嘘をつき、その反応によってアイーダの彼への愛を確信する。彼女の挑発本来なら王女として対等にライバルになれるはずという気持ちが頭をもたげるが、実際には奴隷として正体を隠している現状を思い出し、アイーダは涙を流しつつ自分の気持ちを抑える。まもなく、華やかな行進曲に乗って、戦闘に勝利したエジプト軍がテーベの門に凱旋してくる。導き入れられたエチオピア奴隷の中に、アイーダは父アモナズロの姿を認めて駆け寄る。アモナズロはアイーダに口裏を合わせるように命じた上で、国王は死んだという嘘の報告をし、捕虜の助命を嘆願する。更なる反撃を危惧する神官たちの反対にもかかわらず、ラダメスは、国王による彼への戦争への褒美として、エチオピア捕虜の赦免を申し出る。国王はこれを受け入れるとともに、アムネリスと結婚して王位を継ぐようにラダメスに告げる。アムネリスは狂喜し、ラダメスは自分の置かれた立場に困惑する。アイーダは恋人を失う絶望に涙するが、それぞれの複雑に絡み合った思いも戦勝歓喜の大合唱の熱い渦に飲み込まれていく。  



〜 第三幕 〜

  ナイル川の岸辺。アムネリスは神官ランフィスとともに、イシスの神殿に婚礼前夜の祈りに訪れる。ラダメスと逢引きの約束をしたアイ一ダが登場。彼女は別れを予感し、そうなったならばナイル川に身を投げ、もう租国を見ることもないのだと悲しくつぶやく。そこにアモナズロが登場、エジプトとの再びの戦がは始まりつつあることを知らせ、これに勝つためにラダメスから進軍経路を聞き出せと彼女に求める。恋人を裏切ることはできないと抵抗するアイーダに、父親は脅したり情に訴えたりとあらゆる手段で協力を迫り、ついにほ彼女は苦しみながらも承諾する。やってきたラダメスは楽天的に、エチオピアとの再戦に勝ったならアイーダとの結婚を王に許してもらうと語るが、アイーダはそれよりも駆け落ちをと迫る。逡巡の末承諾した彼は、安全な逃走経路を決めるための情報として、予定される進軍経路を漏らしてしまう。突然登場したアモナズロにすべてを説明され、ラダメスが動揺しきっているところで、アムネリスが神官たちに彼の裏切りを告発。やってくる追手からアイーダたちを逃がし、ラダメスはひとりそこに残ることを宜言する。  



〜 第四幕 〜

  王宮の広間。アムネリスは地下牢からラダメスを連れてこさせ、アイーダを忘れて自分と結婚し、死罪を逃れるように必死に説得するが、もはや死ぬ覚悟はできており、ましてやアムネリアと結婚する気などみじんもないラダメスは、全く聞く耳を持たない。
神官ランフィスと祭司たちが登場し、地下牢で裁判が始まる。黙認を貫くラダメスには死罪が宣告される。祭司たちに助命懇願しても無視され、彼らを呪詛するアムネリスの叫びがむなし響き渡る。そしてラダメスは地下牢に入れられ、石によりその入ロ
を閉ざされた。ひとり死を待つはずだった彼のもとに、こっそり忍び込んでいたアイーダが姿をあらわす。二人は、おたがいの存在を最後の心の支えに、現世の苦しみを終えてくれるものとして、心静かに死を迎えいれる。神殿の中からは巫女たちの祈りの合唱が聞こえてくる。アムネリスは地下牢を閉ざした石の上で、愛した人の死の平安を祈る。
 



  人物紹介

アイーダ(ソプラノ)
エチオピアの王女だが、捕虜となったエジプトでは身分を隠している。恋人のラダメスとは相思相愛だが、王女アムネリスとの彼をめぐるライバル関係に悩む。屈辱均な状況の中、恋人への愛と父や祖国への愛に引き裂かれつつも、どちらにも誠実であろうとする真摯な女性。最後は恋人との死を選ぶ。

ラダメス(テノール
エジプトの若き将軍。アイーダと恋仲であり、王女アムネリスの思いに困惑している。野心もある優秀な軍人でありながら、政治的判断よりも人間的な感情が勝ってしまいがちな、常に自分の感情に率直な人。

アムネリス(メゾ・ソプラノ)
エジプトの王女。ラダメスを愛しており、アイーダに激しいライバル心を抱く。アイーダとラダメスの駆落ちを告発し、結果的に自分の愛する人を死に追いやってしまい、深い後悔にさいなまれる。

アモナズロ(バリトン)
エチオピアの王。捕虜として連行されたエジプトでは身分を隠している。ラダメスの懇願で解放されたのち、すぐに反撃を企て、アイーダを利用してその計画にラダメスを取り込もうとし、失敗。最後の戦闘で死亡。

神宮ランフィス(バス)
エジプトの最高位神官として、神事をつかさどる。冷静に状況を計算する政治家肌であり、任命・裁判など王家の政治に対して大きな影響力を持つ。

エジプト国王(バス)
戦争中のエジプトの王として、有能な若き将軍であるラダメスを高く評価し、三女アムネリスと結婚させて自分の跡取りとしようとする。


 

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