平成22年10月12日  中国人と日本人(2)

  11) 中国では「信用できるのはお金と親兄弟だけ」と言います。
オリンピック金メダルを取った多くの選手が、海外に行きその国に帰化してしまうらしいです。
このような考え方は中国の長い歴史の中から、最近では文化大革命時に信頼していた親しい友人や近所の人に裏切られた、或いは自分を守るために裏切らざるを得なかった、というような過酷な状況をくぐりぬけてきた結果だということらしいです。

12) 日本人は自分の死に際に、子供に伝えるのは「大事にしていくペきもの」を伝えますが、中国人の場合は「恨み」を子供に伝えて亡くなっていくと言います。
「あいつへの恨みは忘れるなよ。」
日本人にとって清算された昔話でも中国人にとっては決して昔話になっていないのです。
考えの時間的スパンが日本人と違うのだと思います。

13) 日本人は団体主義で集団で能力を発揮し、中国人は個人主義で個人で能力を発揮すると言います。ここ昨今の中国の急激な経済成長と日本の戦後からの高度成長を比べてみても、中国人の場合はあくまで自分だけが金持ちになりたい、自分の為に努力するのに対して、日本人はもちろん競争の原理は強く働いていましたが.会社や組織への帰属意識が強く、自分よりも会社、会社の社員・従業員のために努力していたと思います。
今でこそ日本人に終身雇用の概念が薄れつつありますが、中国人には初めから終身雇用の概念はありません。いい条件で働けるところがすなわち自分の居場所であり、少しでもいい条件の組織や会社に移るか、もしくは出来ればその会社を踏み台にして自分で独立できることがベストと考えています。中国人の会社や組織に対しての帰属意識は極めて薄いようです。
そうは言っても、中国人はいったん自分の上司やリーダーに対して信頼すると、献身的になるようです。会社に信頼するリーダーが居なくなると組織が崩れていくことが多いようです。日本人はリーダーよりも会社や組織に対して献身的忠誠心が強いです。
犬は家につくのではなく人に付き、猫は人に付くよりも家に付く、と言います。まさに犬が中国人、猫が日本人です。

14) 日本人は何事も真面目にするかどうかは本人の良心やモラルに任せている部分が多いですが、中国ではそれは通用しません。常に誰かが見張っているか、規則を破ったら罰則が厳しい、ということで仕事の仕組みが成り立ちます。
これは日本人にとって窮屈に感じますが、中国人にとって個人の良心に任せられるよりも、上司に見張られているなり規則に縛られている方が落ち着くのです。

15) 日中友好という言葉が頻繁に使われます。
友好という言葉の意味は表面上は同じでも解釈の仕方は中国人と日本人との間では大きな隔たりがあります。
日本人の解釈は、友達のように信頼関係があり、相互理解があり、お互いが譲り合って、良好な関係を築き上げることです。
一方、中国人にとっての友好は必ずしも日本的な意味での友好ではない。これは実際のやりとりをして感じるのですが、中国側は自分たちに従ってくれる関係を友好と表現する基本的な考え方が存在するように思います。「これからも更に友好関係を築いていきましょう。」などと「友好」と言う言葉にお人好しの日本人はまんまと乗せられて言い分を聞いてしまう。鳩山前総理の「日中友好とか友愛の海」「友愛外交」などは聞いていて、まさに「おぼっちゃま外交」というべきものです。今後も日本側が中国側の誤りや嘘を指摘した場合は中国側から「友好関係にひびが入る。」と言われて、日本側は早々に鉾をおさめるのではないかと危惧しています。
友好という言葉が真の信頼関係なのか駆け引きの手段なのか、日本人は良く考えて行動しなければなりません。

16) 中国人は個人と個人の関係を大事にするようです。私どもの会社が中国に進出したのは日中貿易センタ一理事長・国際石油株式会社社長 木村一三さんのご紹介があったからです。木村一三さんはそれまでの培ってきた中国要人との人脈を活かし、当時の田中角栄首相の成し遂げた「日中国交回復」実現の地ならしをされた方です。彼は周恩来、鄧小平、江沢民など中国要人からの信頼が厚く、少々の難題を持ちかけても 「木村大先生の言うことなら・・・」と呑んでくれたそうです。中国人は「畑を耕した人」を大切にするようです。
そして我が社の中国でのプロジェクトは木村先生の紹介で、フィリッピンの心からの信頼できる中国人に生産を託し、香港の中国商社に仲介させ、わが社は表面に立たずに、販売のみを担当するという慎重さで進めました。
・・・それでもなかなかうまく行くものではありませんでした。
「もう中国との商売は無理!」と悟った時、初めて真面目な、人柄のよい中国人経営者達とめぐり合い、現在も細々ながら順調に商売が続いています。



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